開田には慶応義塾大学 長谷部葉子研究会のプロジェクトの一つであるLAP(Local Active-learning Project)の学生たちが来て、学習支援や中学校での総合学習に協力してくれています。LAPの関連記事はこちら
2022年11月、普段、木曽に来てくれている彼らの学び場である慶應大学へ木曽の中学生が行くという企画があり、引率をさせていただきましたのでその様子を記事にいたします。
東京での様子
木曽福島から新宿行きのバスに乗り出発し、お昼に新宿バスタに到着。
いつもはオンラインの画面越しや木曽で会う大学生たちが迎えに来てくれました。
まずは東京の移動に何かと便利なSUIKAを購入し地下鉄に乗って東京タワーへ。
天候にも恵まれ学生から案内してもらいながら東京の景色を眺めました。
次に歩いて慶応義塾大学三田キャンパスへ。学祭前日ということで学生たちは学祭準備に励んでいました。
キャンパス内を散策し、福澤諭吉記念 慶應義塾史展示館に訪れました。中学生は知ってる歴史上の人物が福澤諭吉の関連人物として取り上げられていたことに驚いていました。
続いて電車とバスを乗り継ぎ、本日の宿泊場所でもある御所見ハウスへ。御所見ハウスは湘南藤沢キャンパスの近くにある長谷部先生の自宅でありながら、自然とゼミ生たちが集まる不思議な空間。
夕食は長谷部先生と学生が準備をしてくれており、献立はハンバーグとポトフに自家製ジンジャーティー。この日は長谷部研の別のプロジェクトで学生と一緒に活動している地域の素敵なご婦人お二人やゼミのOBも見えていて学生も入れると総勢16人ほどにもなる賑やかな夜。自己紹介ではそれぞれ夢を語る場面もありました。
夕食後も学生の往来があり、活動していることや中学生がどうして今回本企画に参加したか、などなど会話に花を咲かせました。長谷部研究室にはお米を作っている学生チームもあり、木曽の子どもたちは皆、稲作をしていることに驚いていました。
2日目の朝、窓を開けて寝られる湘南の朝の暖かさに驚きながら目覚めると、長谷部先生は朝食の準備をしており、中学生も一緒に手伝いました。
2日目の今日はLAPの皆さんが通っているSFC(湘南藤沢キャンパス)で行われている、「SFC Open Research Forum (ORF)」に行きます。この研究発表イベントは、SFCでの様々な研究活動成果を、展示やセッションなどを通して、広く社会に公開するイベントで、ここ2年はオンライン開催、そしてSFCで実施されるのは20年ぶりだとのことです。学生の多くはその準備に朝から出かけていたため、朝食は昨晩と比べると人数は少なめ。九州から来ていたOBの方やコンゴからの留学生と共に朝食をとり、御所見ハウスを出て、SFCへ向かいます。
まずは長谷部研究室のブースへ。長谷部研で行われているLAPの他のプロジェクトについて実際に取り組んでいる学生から紹介していただきました。学生の方も中学生に興味があったようで逆質問もたくさん受けていました。一通り長谷部研の展示を見終わった後はSFC構内の他の研究室の展示を見に行きました。SFCでは長谷部研のような教育のことだけでなく防災や町おこし、IoTといった科学の分野まで幅広い活動をしている研究室がありました。
昼食を構内のサブウェイで食べ、午後は自由時間。長谷部研のブースに帰りの挨拶に行くとLAPの学生が帰りの電車で食べてと、軽食を用意してくれていました。天気が悪かったこともあり学生2人も一緒に品川水族館へ行くことになりました。
帰りは慣れない人ごみに(僕も含め)中学生はお疲れモードでしたが、塩尻駅に着いたときに夜の空気の冷たさで「木曽に帰ってきたな」と感じているところが印象的でした。
まとめ
中学生が慶應大学湘南藤沢キャンパスに行く企画は、コロナ前にも実施しており今回は3年ぶりの開催でした。様々な「大人」と関わることで自身の将来について考えることを目的とした本企画は「自分も将来なるかもしれない"大学生"はどんな場所でどんな仲間とどんなことをしているのか」を生で実感できる貴重な機会です。
なにより良かったと感じたのが御所見ハウスでの滞在。そこでは長谷部先生や学生とも多くお話することができ、中学校とは違った、大学ならではの先生と学生の関係性を感じることができました。別プロジェクトで学生と活動している地域の方で84歳!の方やコンゴの留学生も来ており、非常に多様性に富んだ刺激的で楽しい空間でした。
ORFでの発表内容は中学生には難しい物もある一方で、社会課題と結びつけて紹介されているものが多く、今中学生がしている勉強を続けていくとどうなるのか、といったイメージは沸いたのではないでしょうか。好奇心をくすぐる何かを生徒それぞれで感じてもらえたら今後の勉強のモチベーションにもつながることと思います。
来年度にも開催された時には多くの中学生に参加してもらいたいと強く感じた二日間でした。
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